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最大のチャンス?or最大の危機?産後の過ごし方

女性の骨盤は動くようにできています。

毎月の生理の時、骨盤は少し動きます。骨盤の動きが悪くスムーズに開閉できないと痛みとなります。

「生理痛があるのが普通」「薬を飲んでやりすごす」という方も骨盤の動きが良くなると生理痛も生理前の症状もうんと軽くなります。

そしてスムーズな骨盤だったら生理が終わった後、排卵に向けて骨盤はきゅーっとしまってきます。骨盤がきゅーっと締まるとお尻が上がって、体調もスタイルもいいかんじになるんです。

生理でさえ大きく違うのだから、出産、産後が骨盤の動きに影響されるのは当然です。

『出産は本来気持ちがいいもの』と整体ではいいます。正直経験するまでは『そんなことあるのか?』とにわかに信じられませんでした。

本来気持ちがいいの『本来』がみそなんです。スムーズに開閉する『本来の骨盤』だったら、気持ちいいし、なかなか開かない骨盤であれば痛いんです。

昔に比べると、からだを動かす機会が減り、デスクワークが増え、生理痛を薬でなんとかする今の時代、本来の骨盤の持ち主はなかなかいらっしゃらないと思います。

整体を妊娠前から学んでいた私の出産はどうだったのか、というと、痛くなかったとは口が裂けても言えません。でも赤ちゃんがおりてくる瞬間、その瞬間は骨盤がぐぐっと広がった感覚を感じ赤ちゃんがぐぐーっとお腹の中を下りてきたのを感じました。その時はとても気持ちが良かったです。

そしてここが大事なのですが、産後の過ごし方しだいで、からだは良い方にも悪い方にも大きく変わります。

産後が女性のからだにとっては人生で一番大事な時です。(だからこの時期の旦那さんの言葉や行動で傷ついたことはずっと忘れられないのかもしれません。)

出産の後、からだがバラバラになった感じがするというのは良く聞きます。

当然です!土台である骨盤が開いて不安定なのですから。家の土台が形を変えたら、大変な事ですよね。そんなことが人間の身体におきているのです。

出産で開いた骨盤は7~10週間かけて、もとに戻っていきます。

産後はあまり動かない方がいい。と言われるのはこのからだの理(ことわり)が理由になっています。

産後直後に大事にしたいポイントは

○産後は寝た姿勢でしばらく過ごし、左右の骨盤が揃うタイミングで初めて座るなどして骨盤に重みをかける(そのタイミングとはからだの左右の体温が揃った時。)

7~10週間かけて骨盤がしっかり閉じるまでは

○スマホ・パソコン・読書などで目を使うことを避ける

○お風呂に入らない。(特に髪の毛を洗わない)

○重い物を持つなど腕を使わない。

上のすべてが産後、骨盤が閉じる動きの妨げになってしまいます。

目を使うのを避ける?関係ないじゃん。

と思うかもしれません。でも産後目がやたらと疲れるようになってしまったという方は結構多いんです。

目と後頭部はセットになっています。そして骨盤と肩甲骨と後頭部は連動しています。つまり、骨盤が動けば後頭部も動き、後頭部が開いたまま止まれば骨盤も開いたまま。

産後は目を使うことによって後頭部の動きを邪魔します。すると骨盤の動きも邪魔されてしまうのです。

人間のからだとはなんたるバランスで成り立っているんでしょう!

産後の過ごし方で骨盤に大きく左右差がでてしまったり、しっかり閉じずに固定されてしまうと、腰痛、産後ぶとり、股関節の痛み、尿漏れ、などの症状につながります。後頭部や肩甲骨にも影響が出れば、おっぱいの出が悪くなる、目が疲れる、イライラするなどの症状も出てきます。更年期障害にも大きく影響してきます。

産後クライシスってよく聞きますが、実は産後骨盤がしっかり締まらないからだのままで子育てをしなければならないことが原因の一端になっているのではないかと思っています。

では産後からだが良い方向に変わるってどういうこと?

私は整体師ですから、整体の方法に従って産後を過ごしました。

自分のからだで一番大きく良い方向に変化したのは、私の股関節!

小さい頃から股関節の硬さが人並み外れていたのですが、一気に変わりました。産後ぶとりも特になく、お腹も妊娠前とほとんど変わらないです。

それから20代後半から生理不順でした。半年来ないことも普通だったのです。その後整体を学び始めて、大体2ヶ月に一度くらい来るようになっていたのですが、産後生理が毎月来るようにまりました。順調な生理はからだの中の働きが良いかどうかを示しています。アラフォーの私の骨盤の中の働きは、20代後半の私の骨盤の中よりいいってこと!

からだの理ってあるんです。それを大事にすると、からだは良い方向に向くんです。

子どもを出産してもうしばらくたってるんだけど、という方も多いと思います。

単純に、少し乱暴に言ってしまうと、『もう一人出産して産後しっかり気をつけて過ごすことが一番!』です。

これができる人はいいですが、誰もがそう簡単にもう一人産めるわけじゃないですよね。

人体力学体操の中にはそんな状況を改善するために、自分でできる骨盤の体操があります。

今まで意識した事のない体の部分に意識を向けて働かせるのは最初は難しいのですが、感じられると面白くなってきますよー。

この本の71ページに載っています。良かったら試して見てください。

そして妊娠・出産・子育てについて詳しく知りたい方はこんな本もあります。